【仮性包茎】原因と治療法を解説!手術をすべきかの判断基準とは
仮性包茎という言葉を聞いたことはありますか。仮性包茎とは、普段は亀頭が包皮に覆われているものの、手でむくことや勃起時に亀頭が露出する状態を言います。多くの男性がこの状態だと言われています。仮性包茎は必ずしも治療が必要なわけではありません。しかし、状態によってはさまざまなリスクを招くことがあります。この記事では仮性包茎の原因から治療法、手術の判断基準について解説します。
仮性包茎の基礎知識
仮性包茎とは?状態や種類について
仮性包茎は包皮の状態によって3つのタイプに分かれます。
・完全型 通常時は亀頭が包皮に覆われていて、勃起をしても亀頭が露出しない状態です。しかし、手でむくことはできます。
・半仮性型 通常時は亀頭が包皮に覆われていますが、勃起をすると亀頭が露出する状態です。
・嵌頓(かんとん)型 むけた包皮が亀頭の根元を締めつけている状態です。締めつけにより血流が悪くなり、亀頭が腫れる、痛みが生じるといった症状が出ます。放置すると亀頭が壊死するリスクもあります。
真性包茎との違いを解説
真性包茎は勃起をしても亀頭が完全に露出しない状態を言います。仮性包茎は手でむくことや勃起時に亀頭が露出できます。しかし、真性包茎は包皮と亀頭が癒着している、包皮の先端が狭いなどの理由で亀頭を露出させることができません。仮性包茎と真性包茎は包皮をむけるかどうかが大きな違いです。
真性包茎は衛生面や健康面でリスクが高いとされています。包皮が常に亀頭を覆っているため、恥垢(ちこう)が溜まりやすいのです。恥垢は細菌の温床となり、感染症や炎症の原因になります。性感染症のリスクを高めることもあります。また、性交時に痛みを感じることがあります。真性包茎は仮性包茎よりも治療の必要性が高いと言えるでしょう。
仮性包茎が招くリスクとデメリット
仮性包茎でもリスクやデメリットがあります。
・不衛生になりやすい 仮性包茎は、真性包茎と同様に恥垢が溜まりやすい状態です。恥垢は雑菌が繁殖する温床となり、悪臭の原因になります。また、細菌が原因で亀頭包皮炎などの炎症を起こすことがあります。
・性感染症のリスク 恥垢の中にいる雑菌や細菌は、性交によってパートナーにうつることがあります。また、仮性包茎は包皮に覆われているため、性器の皮膚が弱いことが多いです。そのため、性行為の際に傷つきやすく、性感染症に感染するリスクを高めます。
・早漏の原因になることがある 包皮に常に覆われている亀頭は、摩擦に慣れていません。そのため、性交時に刺激に敏感になり、早漏を引き起こすことがあります。
仮性包茎を治療する方法
治療の必要性を判断するポイント
仮性包茎は必ずしも治療が必要なわけではありません。しかし、以下のような場合は治療を検討すると良いでしょう。
・健康面のリスクがある 亀頭包皮炎を繰り返し発症する、排尿時に痛みがあるなど、健康上の問題がある場合は治療が必要です。
・見た目を気にしている 仮性包茎であることにコンプレックスを感じる、見た目が気になる場合は治療を検討しても良いでしょう。
・パートナーとの関係に影響がある 性交時に痛みがある、早漏になる、不衛生な状態を指摘されたなど、パートナーとの関係に影響がある場合は治療を検討してください。
手術以外の治療法
仮性包茎は手術以外の方法で改善を期待できる場合があります。
・手でむく 毎日少しずつ包皮をむくことを習慣にすると、包皮が自然にむけやすくなることがあります。
・矯正器具を使用する リング状の矯正器具を装着して、包皮をむいた状態を維持する方法です。あくまで補助的な方法であり、根本的な治療にはなりません。
・軟膏やクリームを使用する 包皮の先端が狭い場合、ステロイド軟膏を塗ることで皮膚を柔らかくし、むきやすくすることができます。医師に相談して処方してもらう必要があります。
これらの方法は、あくまで一時的な改善や軽度の仮性包茎に有効です。根本的な解決にはならないことが多いです。
手術による根本的な治療
仮性包茎を根本的に治療するには、包茎手術が最も確実な方法です。手術は余分な包皮を切除することで、亀頭を常に露出した状態にします。
手術にはいくつか種類があります。
・環状切開術(かんじょうせっかいじゅつ) 亀頭の根元に沿って包皮を切除し、縫い合わせる方法です。最も一般的な手術法で、安定した仕上がりが期待できます。
・背面切開術(はいめんせっかいじゅつ) 包皮の背中側を縦に切開し、包皮の締めつけを解除する方法です。包皮の切除は最小限にとどめます。
・美容包茎手術 包皮の切除ラインを工夫し、傷跡が目立たないようにする手術法です。仕上がりの美しさにこだわりたい人に向いています。
手術は専門のクリニックで行われます。カウンセリングで医師と相談し、自分に合った手術法を選ぶようにしましょう。
包茎手術の基礎知識
包茎手術の費用相場
包茎手術の費用は、クリニックや手術法によって異なります。一般的に、保険適用になる場合と自費診療になる場合があります。
・保険適用 真性包茎や嵌頓包茎など、医学的な治療が必要だと医師が判断した場合は保険が適用されます。費用は数万円程度です。
・自費診療 仮性包茎の場合は、見た目の改善が目的になるため自費診療になることがほとんどです。自費診療の費用は手術法によって異なりますが、一般的に5万円から20万円程度です。美容目的の手術はさらに高くなることがあります。
費用だけでなく、術後のケアや保証制度なども確認しておきましょう。
専門クリニックの選び方
包茎手術はデリケートな部位の手術です。信頼できるクリニックを選ぶことがとても大切です。
・症例実績が豊富か 多くの手術を行っているクリニックは、経験豊富な医師がいる可能性が高いです。ホームページなどで症例実績を確認しましょう。
・カウンセリングが丁寧か カウンセリングで、患者の悩みや希望を丁寧に聞いてくれるか確認しましょう。また、手術のリスクや費用についても分かりやすく説明してくれるクリニックが良いです。
・プライバシーに配慮しているか 包茎の悩みは人に相談しにくいものです。個室でのカウンセリングや待合室の工夫など、プライバシーに配慮しているクリニックを選びましょう。
・アフターケアが充実しているか 手術後の痛みや腫れなど、不安なことはたくさんあります。術後のケアや相談体制が整っているクリニックだと安心です。
いくつかのクリニックのカウンセリングを受けて、比較検討することをおすすめします。
治療後の過ごし方と注意点
包茎手術後は、正しいケアをすることで回復を早め、合併症のリスクを減らすことができます。
・安静にする 手術直後は、激しい運動や飲酒は避けましょう。
・患部を清潔に保つ 医師の指示に従い、シャワーや入浴をしてください。患部を清潔に保つことで感染症を防げます。
・性行為は控える 手術後しばらくは性行為を控えるようにしましょう。抜糸が不要な場合でも、医師に許可をもらってから再開してください。
・痛み止めを使用する 手術後は痛むことがあります。我慢せず、処方された痛み止めを服用してください。
何か異常を感じた場合は、すぐにクリニックに連絡するようにしましょう。
まとめ
仮性包茎は多くの男性に見られる状態です。しかし、不衛生になりやすい、早漏の原因になるなどのリスクがあります。健康面や見た目、パートナーとの関係に影響がある場合は、治療を検討しても良いでしょう。根本的に治療したい場合は、包茎手術が最も効果的です。信頼できるクリニックでカウンセリングを受けて、自分に合った治療法を見つけることが大切です。
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